2011年8月24日水曜日


環境条件を人工的に制御し、季節に関係なく野菜を連続生産!
未来型農業生産システム「植物工場」を経済産業省ロビーに設置開始

概要

経済産業省は、消費者、事業者、自治体関係者等の「植物工場」(PDF形式:151KB)の普及・広報の一環として、本年1月22日(木)より、経済産業省庁舎別館ロビーに「植物工場」(PDF形式:151KB)のモデル施設を設置しています。
この「植物工場」(PDF形式:151KB)を当省において広くご紹介する機会を通じて、最先端技術による農業生産へのご理解を深めて頂ければ幸いです。
写真。二階大臣、「植物工場」のデモンストレーションに出席。
<「植物工場」デモンストレーションに出席>
「植物工場」の外観写真。
<「植物工場」の外観>

施策の背景

経済産業省では、地域活性化戦略の一環として、農林水産省と連携し、農業の高度化を産業技術面から支援する「農商工連携」を推進し、各種支援策を進めております。(「新経済成長戦略の改訂とフォローアップ」(平成20年9月閣議決定)
この一環として、施設内で、植物の生育に必要な環境を、LED照明や空調、養液供給等により人工的に制御し、季節を問わず連続的に生産できるシステムである「植物工場」(PDF形式:151KB)は、我が国の農産物供給の将来を担うものとして期待されています。
写真。「植物工場」前で挨拶を行う二階大臣。
<「植物工場」前で挨拶を行う二階大臣>
写真。「植物工場」を視察する鳩山大臣。
<「植物工場」を視察する鳩山大臣>
写真。「植物工場」内で試食する二階、石破両大臣。
<イチゴを試食する二階、石破両大臣>
写真。橋下大阪府知事、「植物工場」を視察。
<橋下大阪府知事、「植物工場」を視察>

植物工場の特徴

植物工場には一例として以下のような魅力があります。
  • 1年中安定的に生産が可能。
  • 工業団地・商店街の空き店舗等農地以外でも設置可能。
  • 無農薬で安全・安心な農産物の提供が可能。
  • 作業平準化が容易で農業初心者の雇用が可能。
  • 快適な環境により、高齢者や障害者の就労が可能。

植物工場の課題

普及には以下のような課題もあります。
  • エネルギーや施設整備等のコストが高い。
  • 栽培技術が確立されていない。
  • 栽培技術と施設の管理技術の双方を持ち合わせた人材が不足している。
  • 生産できる品種や作物が限定されている。

今後の取組

経済産業省では、これまで植物工場に関する研究開発、実用可能性の調査等への支援を行ってきましたが、先出の「新経済成長戦略2008」で植物工場の普及・拡大が求められたことからさらなる支援に向け、農林水産省と共同で「農商工連携研究会植物工場ワーキンググループ」を設置しました。同ワーキンググループでは、植物工場の更なる普及促進における課題を抽出するとともに、植物工場の設置にかかる規制・制度のあり方を整理します。施設整備、金融、人材育成等の支援措置についても検討します。

参考

「植物工場」とは(PDF形式:151KB)
経済産業省に設置した「植物工場」の概要をご覧いただけます。
「農商工連携」とは
地域の基幹産業である農林水産業、商業、工業等の産業間での連携(「農商工連携」)を強化し、その相乗効果を地域の活性化につなげます。 そのため、農商工連携関連2法を成立させるとともに、農商工連携の支援施策を実施しています。
平成21年1月19日報道発表の内容 >>English
平成21年1月19日に報道発表しました「「植物工場」を経済産業省別館ロビーに設置開始」について、ご覧いただけます。

二階大臣からのメッセージ

先日から展示を始めました植物工場の件につきましては、皆様のご協力をいただきありがとうございました。
一年中、安定的に生産ができるということと、国会議員などの間での話を伺っておりますと、レタスなどが20毛作だということで、これにも大変驚きの声が上がっているようであります。
そして、無農薬でありますから、安全・安心、無洗浄で食べられるということが大きな特徴であろうと思いますが、これからこういうものが、もっと簡単にそれぞれのご家庭にもこの方法が入っていくことができるようにどうすればいいか、早速検討を開始しているところであります。農林水産省とも今後協調しながら対応を図っていきたいと考えているところであります。(平成21年1月23日定例閣議後記者会見にて)

見学をご希望の方はこちらをご覧ください

植物工場は、3月24日をもちまして20年度の見学日程は全て終了となりました。施設を撤去するため、当省にお越し頂いても見学することができませんので、御注意ください。
なお、4月下旬から設置再開を予定しております。準備が整い次第、ご案内をさせていただきます。
最終更新日:2009年3月24日

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